遺言書の基礎知識

日本の法律では3種類の遺言が法定されていて代表的なものが
①自筆証書遺言(民法第968条)
②公正証書遺言(民法第969条)
③秘密証書遺言(民法第970条)
の三つです。(民法第967条)
遺言制度はあくまで遺言者本人が、自分の財産をどのように処分するかを本人の生前だけでなく死後も尊重されるという「遺言自由の原則」に基づいています
もし本人以外が遺言書を書き換えたり、偽造したりしてしまうと私文書偽造等罪」、遺言書を隠したり破棄してしまうと「私用文書等毀棄罪」などの罪に問われるばかりか相続欠格事由に該当し相続の資格を失ってしまうことにもなります。
よくドラマなどで亡くなった方の遺品整理をしたら出てくるのが自筆証書遺言となり一番手軽に残せる遺言書ですが、法律の求める要件を満たしておらず無効となったり相続人が真贋を争ったりなど後々トラブルとなることもあります。
また遺言書の内容を実行する場合でも裁判所で検認という手続きを行う必要があり、手続きの前に自分たちで開封してしまうと5万円の罰金が科せられます。もともと封印していないものに関しては特に問題ありません。
公正証書遺言は遺言書を公正証書という公的な文書として作成し公正役場で保管してもらう遺言書です。
こちらの場合は裁判所での検認の手続きは不要で紛失といったリスクも回避することができますが、証人として2人必用となり手続き自体も複雑です。
また作成するためには数万円程度の手数料がかかります。
秘密証書遺言は手続き自体は公正証書遺言とあまり変わりませんが遺言書の存在を明確にしつつその内容を秘密にできることに違いがあります。
この方式の場合は内容自体が本人しか知りえないため、相続開始の際に裁判所による検認の手続きをする必要があり、よっぽどの事情がない限りはあまり選択されない遺言書です。
ちなみに日本で一番残されているのは公正証書遺言で全体の8割以上はこの方式によります。
手間はかかりますが公正証書遺言を残すメリットは多く、遺言書自体の信頼性が格段に上がるので後々の遺産争いを抑止する効果が非常に期待できます。
当然公正証書遺言を残せば絶対に遺産争いが起こらないかといえばそうではありません。極端に偏った相続内容によっては相続人間の不公平感が争いに発展することも決して珍しくありません。
遺言を残すことを考えられている場合は第三者の意見なども取り入れ潜在的なトラブルの種を解消していくことが大事なのだと思います。

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