遺言書を残す意味

日本は超高齢化社会を迎え「終活」という活動が取り沙汰されています。
さてこの終活という概念ですが、人生の最期を迎えるに当たって執る様々な準備や、そこに向けた人生の総括とのことで特定の行為に限定されておらず幅広い概念のようです。

コンテンツ

遺言書はどれくらいの人が残している?

終活の高まりとともに平成19年の遺言公正証書作成件数は74,000件程だったのが平成28年では105,000件と右肩上がりに増えています。
また自筆遺言書も平成25年度の時点で16,000件と毎年増えています。
しかしながら日本の75歳以上の人口は約1600万人いることを考慮すると遺言書を作成している方の割合は約0.7%と非常に低い水準にとどまっています(自筆遺言書は要件を満たしていないなどの理由で無効になる場合があるので、遺言書を残している方はもう少し多いと思います)
もちろんみんながみんな遺言が必要なわけではないと思いますがあまりにこの制度が認知されていないように思います。

遺産争いはお金持ちだけの問題?

遺産争いなどはお金持ちにしか縁がないようなイメージですが裁判所で争われた遺産総額の規模は5000万円以下が7割以上でそのうち1000万円以下は3割以上もあります(遺産総額なので現金預金以外に不動産などの価値も含みます)
財産の内訳としては遺産総額全体の中で不動産の価格が大半を占めている場合に揉めることが多いです。
これは不動産の金銭評価額は査定方法によって大きく変わるので、家を引き継ぐ相続人とそうでない相続人の間で不公平感が生まれるのが要因と言われています。
このデータからも分かるように、残すほどの財産も無いと考えている方も案外無関係ではありません。

遺言書を残す意味

遺言を残すことによって、法律が自分の死後、遺言の内容を優先して実現してくれるので、「遺産争い」の防止を期待することができます。
もちろん遺言は死後に効力を発揮するので遺言にどんな内容を残していても自分の財産は生前に自由に処分することが可能です。
今後、団塊の世代の方々が平成37年(2025年)には全員75歳になり、75歳以上の人口が2200万人を超えてきます。
遺言書作成のご相談はこちらまで。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


空き家

次の記事

空き家について