道路使用許可と道路占用許可の違い

道路上(歩道含む)で何かしらの作業を行う場合には【道路使用許可】という許可が必要です。

実は道路を使用する際に必要な許可はこの【道路使用許可】の他に【道路占有許可】があり、作業内容や期間によって取得する許可の種類が異なってきます。

この非常に似た2つの許可は一体どのような違いがあるのでしょうか。

 

なお当事務所では道路使用・占用許可申請代行サービスを安価にご提供しておりますので申請が必要な場合はぜひご検討ください。

道路使用、占用許可の申請業務案内

コンテンツ

道路使用許可と道路占用許可の違い

簡単に説明すると「道路使用許可」は道路を交通以外の目的に一時的に利用する際に許可申請で道路上での工事や作業などが該当してきます。
対して「道路占用許可」は道路上に継続して工作物などを設置する場合に必要な許可となり道路上に看板を設置する場合や長期間足場をかける場合などが該当します。
この二つの許可申請は、申請先及び目的が異なる全く別の申請です。

許可に該当する行為

具体的にはどのような行為に許可の取得が必要となるのでしょうか。
例えば駅前でティッシュなどを配っている方を見たことがあるかと思いますが、あのように 道路を本来の交通用途という目的以外に利用する行為は基本的に許可が必要と考えられます。
また道路使用許可交通の安全に支障が生じる可能性のあるものを対象にしており、その行為の継続性は関係ありません。

一時的になものであっても、継続的な行為でも、どちらも対象となります。

 

これに対して、道路占用許可は、道路を継続的・独占的に使用する場合を対象にしています。つまり、道路占用許可に該当する場合、道路使用許可もあわせて必要となります。

道路使用許可例

・道路上にクレーン車を停車した資材等の搬入作業

・駅前街頭でのサンプリング作業

・ビルの外壁工事の為の敷地内での足場設置作業

道路占用許可例

・道路にかかる日よけなどを設置する場合

・道路上に看板などを設置する場合

・ビルの外壁工事の為、道路上への足場設置作業

なおこれらの行為を無許可で行うと、、、

【道路使用許可にかかわる行為】

道路使用許可は道路交通法119条により3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金
【道路占用許可にかかわる行為】
道路占用許可は道路交通法100条により1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
以上の罰則が科せられる可能性があります。

道路使用許可

道路使用許可が必要な行為は法律で定められており下記の行為が該当します。
道路において工事もしくは作業をしようとする行為(1号許可)
道路に石碑、広告板、アーチ等の工作物を設けようとする行為(2号許可)
場所を移動しないで、道路に露店、屋台等を出そうとする行為(3号許可)
道路において祭礼行事、ロケーション等をしようとする行為(4号許可)

 

 

なお道路使用許可は使用したい道路を管轄する警察署長へ申請(2以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれか)することとなります。

 

 

道路使用許可の期間

道路使用許可の申請1件当たりの最長期間は、道路工事等は最長で6か月以内、路上での軽作業等は最長で15日以内です。

上記期間内であれば1回の申請で済みますが、過ぎるのであれば再度その期間の申請を行う必要があります。また実際の工事予定期間に関わらず上記期間内での申請は有効となりますので天候などで予定期間がずれる可能性がある場合などは長めに申請したほうがいいと思います。

なお道路占用を伴う足場設置の場合は通常は足場設置作業で1回、足場撤去作業で1回ずつの道路使用許可申請を行わなくてはなりませんが東京都では足場設置の道路使用許可申請で撤去までを許可してもらえる運用を行っています。

 

道路使用許可基準

道路交通法第77条第2項の規定に 基づき①から③のいずれかに該当する場合は許可をしなければなりません。

 

①現に交通の妨害となるおそれがないと認められるとき

②許可に付された条件に従って行われることにより交通の妨害となるおそれがなくなると認められるとき

③現に交通の妨害となるおそれはあるが公益上又は社会の慣習上やむを得ないものであると認められるとき

具体的には道路工事を行う際に、安全管理はどのように行うかや、必要とされる人員を配置しているか道路幅員に十分な余裕があるかなどを総合的に判断して許可を出しています。

また地域によって商店街の組合の承認が必要であったり路線バス会社への事前の協議などを許可の条件に出される場合もあります。

 

一般的な道路使用許可の申請方法などはこちら☞【道路使用許可申請方法の解説】をご覧ください。

 

 

道路占有許可

道路占用とは道路を長期間にわたって使用する場合に必要な許可です。
占用許可が必要な場合は道路法第32条に規定されており、道路に工作物を設置したり占有使用する場合は、一般国道のうち指定区間内であれば国土交通大臣、指定区間外であれば都道府県知事ないし政令指定都市の市長、都道府県道であれば都道府県知事ないし政令指定都市の市長、市町村道であれば市町村長、に許可を得なければなりません。
またこちらの許可が必要な行為は、道路下にガス管、水道管などを埋めることや、雨よけ日よけ等を道路の上空に突出して設置することも含まれます。

申請時の手数料は発生しませんが、許可が下りた後に占用料を納める(道路法第39条)必要があります。

なお占用料納付は許可の条件ではないですが自治体によっては納付後に許可証を渡すところもありますのでなるべく銀行窓口営業時間内に行くほうがいいでしょう。

 

 

占有要件

占用の許可を受けようとする場合は、占用しようとする物件が道路法又は道路法施行令に該当し、かつ、内容が次の要件に該当しているものに限られます。

1.道路の敷地以外に余地がないこと 
2.占用しようとする場所及び構造が政令に適合していること 

また占用許可基準について詳しく知りたい方はこちら☞道路占用許可基準についての解説をご覧ください。

 

・占用料に関しては、「許可を取る場所の道路価格×使用料率×占用面積(×修正率)」で料金が変動します。

また占有面積が1㎡以下の部分については1㎡として計算します。(面積が4.5㎡の場合は5㎡として計算)
※例外として電柱やガス管、突き出し看板等について申請件数が非常に多いので、
・所在地の区分ごとに定額の道路価格を設定し一定の率を乗じて得た金額を1本ごと、1mごとの占有料金としています。
・申請1件当たりの最長期間は道路法第36条に規定する事業者が設ける占用物件(企業占用物件)は、10年以内。
その他の物件(一般占用)については、5年以内です。

なお使用許可と違い希望した占有期間分がそのまま許可の際に認めらるわけではありません。

 

 

具体例

この「道路使用許可」と「道路占用許可」がどのような場合に必要となるかの具体例挙げていきたいと思います。

 

敷地内に足場を設置する場合

例えば道路上に作業車を停めて、工事現場の敷地内に足場を設置する場合には道路占用許可のみの申請となります。

道路上で作業は行いますが足場は敷地内に収まるため道路上に占用物がなければ占用許可も必要ありません、また作業自体も敷地内で完結する場合は道路使用許可も必要ありません。

ただ道路使用許可の継続期間が作業等は最長で15日となるため、道路上での足場解体作業が申請日より15日後になる場合は別途、解体作業のための道路使用許可申請が必要です

 

敷地外に足場を設置する場合

敷地外に足場を設置する場合には「道路使用許可」と「道路占用許可」の2つが必要となります。

足場が道路上へはみ出す場合は作業自体を敷地内で行う場合でも「道路使用許可」は必ず必要となります。

なお東京都では最初に申請する道路使用許可に足場の解体作業も含まれるため、足場解体時に別途道路使用許可を申請する必要はありません。

 

看板を新たに設置する場合

突出看板や平看板などを建物に設置して看板の一部が道路上空へはみ出す場合には「道路使用許可」と「道路占用許可」の両方が必要です。

なお看板等の設置物は占用期間が終了した場合に続けて占用を行いたい場合は道路占用の継続及び道路使用許可の申請が必要となります。

 

 

既設看板の場合

本来は取付を行う前に申請を行わなければいけませんが、既に取り付けてしまっている看板を改めて許可申請を行うことは可能です。

その場合にも「道路使用許可」と「道路占用許可」の両方が必要となり、道路使用許可は2号許可となります。

ただし「道路使用許可」、「道路占用許可」ともに設置している看板等が占用基準内に収まっていることが条件となります。

 

道路使用・占用許可申請ならお任せください!
申請実績多数。許可を急いでいる、遠方で申請にいけない、少し難しい申請など是非ご相談ください。 豊富な経験で最短で確実に許可を取得します。

 

営業時間
営業時間:10:00~22:00   休日:土 日 祝日は休業日です。

 

道路使用許可・占用許可対応エリア
東京都(全域)、埼玉県(一部地域除く)、千葉県(一部地域除く)、 神奈川県

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA