道路占有許可申請における基準の解説
道路上に継続して工作物等を設置する場合には工事の際の道路使用許可と合わせて道路占有許可を取得しなければなりません。
ですが申請を行えば何でも許可が下りるわけではなく、あくまで交通の妨げにならない必要な範囲であり歩行者などの安全に配慮する必要があります。
このページでは占有許可が下りる東京都での一般的な基準をまとめています。ただし申請を行う地区によっては別途の基準が定められている場合がありますので必ず当該自治体の道路管理課への確認が必要です。
当事務所は道路占用許可申請で多くのノウハウがありますので申請が難しかったり、お急ぎの場合は是非ご相談ください。迅速・正確にリーズナブルな価格で代行申請を行います。
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占用許可基準例
道路占用許可を取得するためには占用申請の他に警察署への道路使用許可が必要です。
壁面看板
ビルなどの壁に張り付いている看板を壁面看板と言います。(建物の壁に垂直に設置されている看板とは違います。)
占用許可が出る基準は歩道上空と歩道のない車道上空に設置する場合で違っておりそれぞれの基準は以下の通りとなっています。
歩道上
壁面看板を設置する建物が歩道に隣接している場合には、道路境界からはみ出す部分が30cm以下で、路面から看板の下端まで2.5m以上の高さが必要となります。
ただし、歩道幅が狭い場合、車道路面から看板下端までの高さが4.5m以上必要となることがあります。
はみ出す部分が30cmを超えるもの、路面から看板下端までの高さが2.5m未満のものは基準外となります。
歩道のない車道上
壁面看板を設置する建物が車道に隣接している場合には、道路境界からはみ出す部分が30cm以下で、路面から看板の下端まで4.5m以上の高さが必要となります。
はみ出す部分が30cmを超えるもの、路面から看板下端までの高さが4.5m未満のものは基準外となります。
袖看板・突き出し看板
歩道上
袖看板などを設置する建物が歩道上に隣接する場合、道路境界からのはみ出し幅が1m以下で、路面から看板の下端まで2.5m以上の高さが必要です。
ただし、歩道幅が狭い場合、車道路面から看板下端までの高さが4.5m以上必要となることがあります。
はみ出し幅が1mを超えるもの、路面から看板下端までの高さが2.5m未満のものは基準外となります。
車道上
袖看板などを設置する建物が車道上に隣接する場合、道路境界からのはみ出し幅が1m以下で、路面から看板の下端まで4.5m以上の高さが必要です。
また、はみ出し幅が1mを超えるもの、路面から看板下端までの高さが2.5m未満のものは基準外となります。
日よけ
歩道上
建物に日よけを設置した場合に、道路境界からのはみ出し幅が1m以下で、路面から日よけの下端までの高さが2.5m以上である必要があります。
はみ出し幅が1mを超えるもの、路面から日よけ下端までの高さが2.5m未満のものは基準外となります。
また高さを十分にとっていても日よけの下端より下にものを吊り下げることはできないので注意が必要です。
車道上
建物に日よけを設置した場合に、道路境界からのはみ出し幅が1m以下で、路面から日よけの下端までの高さが4.5m以上である必要があります。
はみ出し幅が1mを超えるもの、路面から日よけ下端までの高さが4.5m未満のものは基準外となります。
なお車道幅員が8m未満の道路の場合ははみ出し幅は道路境界線より50cm以内に収める必要があります。
また高さを十分にとっていても日よけの下端より下にものを吊り下げることはできないので注意が必要です。
足場・仮囲い等
歩道上
歩道上に仮囲いや足場等を設置する場合には道路境界から1m以内に足場が収まる必要があります。
ただし、歩道の有効幅員が3m未満の場合は有効幅員(植え込み等を除いた幅)の1/3以内に収める必要があります。
車道上
歩道のない車道上に仮囲いや足場等を設置する場合には道路境界から1m以内に足場が収まる必要があります。
ただし、道路の総幅員が8m未満の場合は有効幅員の1/8以内に収める必要があります。
朝顔の設置基準について
朝顔に関して明確な基準はありませんが、歩道上であれば歩道幅員以内などと必要最小限度の出幅であれば概ね許可が出るようです。
また占用許可基準とは別に建設基準法施行令で朝顔に関する設置基準が定められておりますのでこちらの基準に適合することが必要となります。
許可が認められない例
以上が道路占有が許可される際の基準です。
原則的に道路占有の許可を取得するためには上記の基準以内に設置物を納めて申請することとなります。
ただし以下の場合は原則的に占用が認められないので注意が必要です。
・道路上の商品置き場
・のぼり
・看板、電柱・街路灯・街路樹への貼り札やステ看板
等
まとめ
道路占用許可を申請する際には、設置する工作物等が許可基準に適合するように設置計画を立てる必要があります。
また道路状況によっては上記の許可基準を満たせない状況もありますが、他に適当な保安措置を講じることで許可が下りる場合もありますので迷われたら管轄の警察署へ相談してみるといいでしょう。
ただし場所によっては上記の基準以内でも許可が下りない可能性がありますので事前の調査は必ず行うようにしてください。